このご縁が、長く続きますように。—法人化のご挨拶—【第9話】

このご縁が、長く続きますように。—法人化のご挨拶—【第9話】

こんにちは、バトーエモンターニュのゆーさくです。

今日は、ひとつ区切りの日のお知らせです。
2026年3月5日(木)。
これまで個人事業「BENEVOLENS DESIGN LAB/ベネボレンス デザイン ラボ」として続けてきた活動を、
「ベネボ株式会社」として法人化することになりました。

…と、さらっと書きましたが。
正直、胸の奥が少しだけ、じんわりしています。
嬉しさもあるし、緊張もあるし、なにより感謝がいちばん大きいです。


3月5日にした理由

今回、法人設立の日を3月5日にしました。
理由のひとつは、いわゆる“縁起”です。

大安、天赦日、一粒万倍日、寅の日など、
運気がいいとされる日が重なるタイミングで、
春に向かっていく節目。

こういうの、信じすぎるタイプではないんですが、
「よし、ここからまた新しい一歩を踏み出そう」
そう思える日を選ぶのは、大事だなと思いました。

2026年のスタートを、気持ちよく切りたい。
そのための3月5日です。


そもそも、ベネボレンス デザイン ラボはどこから始まったのか

ベネボレンスデザインラボは、2018年9月8日に、
妻・奈織子の名前でスタートしました。
約7年半。
表に立つのは僕で、妻がサポートする。
そんな形で続けてきました。

「Bateau et Montagne」を動かす中身の部分は、
ずっと担ってきました。
妻の名義のままでも、もちろん続けられます。

でも、取引先や関係者の方々にとっても、僕が前に立ったほうが分かりやすい。
そんな整理を、ずっと頭の中でしていました。

だから今回、まずは妻が代表者として法人化を進め、
準備が整い次第、僕が代表を引き継ぐ。
この流れが、一番スムーズで、誠実で、前に進みやすいと判断しました。


すべての始まりは、玄関で作った「ハンドルカバー」

今でも、よく思い出します。
一番最初に作った商品は、妻にプレゼントした
バッグの持ち手「ハンドルカバー」でした。

そのころは、こんな未来になるなんて、まったく想像していません。
「妻のバッグの持ち手がきれいになって、少しでも長く使えたらいいな」
それくらいの気持ちで、家の玄関で作業していました。

いつ日か、家族、友人と広がり、人づてで欲しいと言っていただけて。
会社員時代は、朝5時に起きてコツコツ作っていました。

喜んでもらえることが好きでやっていたはずなのに、
依頼が増えて、腕が腱鞘炎になるくらいになって。
嬉しいのに、苦しい。
もう自分ひとりでは回らない。

そのとき、神戸の工房に相談しに行きました。
「この少し特殊なハンドルカバーなんですが、手伝っていただけませんか」って。

結果として、工房の方が一緒に作ってくださることになり、
生産ができるようになって、少しずつ“ビジネス”になっていきました。

そこからさらに、
「バッグも作れるよ。やってみない?」
そんな一言がきっかけで、バッグや革小物が増えていきました。

バッグを作るタイミングで、ブランド名を「Bateau et Montagne」にしようと決め、ロゴも決めました。

なので、それ以前のカスタマイズ・ハンドルカバーには、
ブランドロゴも入っていません。
それでも今もなお、リピートしてくださる方がいる。
比較して、最後に戻ってきてくださる方がいる。

これは、本当にありがたいことです。


いろんな人に助けられて、7年以上続いてきた

途中からは、国内のレザー製造会社さんにも飛び込みでお願いして、
オリジナルのレザーづくりにも挑戦しました。
正直、無茶な要望もたくさん言ったと思います。
それでも「一緒にやろう」と言ってくれて、今も支えてくださっています。

こうして振り返ると、
この7年以上は、僕たち夫婦だけで作った時間じゃありません。
お客様、職人さん、工房、革屋さん、取引先、友人、家族。
いろんな方の手が重なって、ここまで来ました。


ベネボ株式会社という名前に込めたこと

「ベネボレンス」は、仁愛(ラテン語 benevolens)という意味があります。
人の心を大切に思い、それをプロダクトやデザインにしていく。
そのための“研究所”として、ベネボレンス デザイン ラボと名付けました。

ただ、ありがたいことに、今はもう“研究所”というスケール感では収まらなくなってきた。
これから取引先との関係も広がり、やっていきたいことも増えていく。

だから、ベネボ株式会社にします。

形は変わっても、根っこは変わりません。
「日本の丁寧を、あなたへ」
この言葉に恥ずかしくない仕事を、これからも積み重ねていきます。


法人化って、魔法じゃありません。
急に何かが大きく変わるわけでもない。
むしろ、やることは増えるし、責任も増えます。

でも、だからこそ。
この節目を、ちゃんとお客様にお伝えしたかった。

玄関で作っていたハンドルカバーから始まって、
今も、誰かの日常に寄り添えるものを作れている。
それは本当に、奇跡みたいなことです。

このご縁が、長く続きますように。
そして、これからも、あなたの暮らしが少しでも心地よくありますように。

仁木 雄策
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