日本の丁寧を、あなたへ。
― Bateau et Montagne は、ひとつの持ち手から始まりました ―
はじめまして。
Bateau et Montagne(バトーエモンターニュ)公式オンラインストア、そして公式ブログへお越しいただきありがとうございます。
このブログでは、私たちがどんな想いでモノづくりをしているのか、
そして、なぜこのブランドが生まれたのかを、少しずつお話ししていきたいと思っています。
初回となる今回は、
Bateau et Montagne が生まれた、いちばん最初のきっかけについて。
はじまりは、妻のトートバッグでした
ブランドの原点は、とても小さな出来事でした。
息子が生まれてしばらく経った頃、
妻が毎日のように使っていたトートバッグの持ち手が、少しずつ汚れ、縫製もほつれてきたのです。
「そろそろ新しいバッグに替えたら?」
そう声をかけた私に、妻はこう答えました。
「これは大切なバッグだから、できれば使い続けたい」
そのバッグは、妻と私、そして息子のイニシャルが刺繍された、思い出の詰まったものでした。
まだ使えるのに、捨ててしまうのはもったいない。
その気持ちに、強く心を動かされました。
「それなら、直してみよう」
そう思い、革で持ち手カバーを手作りしたのが、すべての始まりです。

「これ、いいね」から、少しずつ広がっていった
作ったハンドルカバーは、まず家族や身近な人にプレゼントしました。
妹や両親、友人へ
「こんなの作ったんだけど、よかったら使ってみて」
すると、
「バッグが生き返ったみたい」
「これ、すごくいいね」
そんな声をもらうようになりました。
特に、仕事で毎日バッグを使う友人たちが、
会社で同僚から「それ、どこで買ったの?」と聞かれるようになり、
少しずつ「欲しい」という声が増えていったのです。
やがて、プレゼントでは追いつかなくなり、
「ご購入いただけるなら、お作りしますよ」
そんなやり取りが自然と始まりました。
まだブランド名もなく、
ただ“想い”だけで作っていた頃のお話です。

神戸の工房との出会い
当時はサラリーマンとして働きながら、
早朝5時に起きて、玄関先で製作する日々。
注文が増えるにつれ、腕を痛め、
「一人で作り続けるのは限界かもしれない」と感じるようになりました。
そこで思い切って電話をしたのが、神戸の小さな工房でした。
迎えてくれたのは、
テキパキ働くおばあちゃんと、にこにこ笑うおじいちゃん。
「少量でもええよ。一緒に作ろう」
その一言に、どれだけ救われたかわかりません。

海と山が見えた、帰り道に
工房を後にし、車を走らせる帰り道。
神戸の海と山が同時に見える場所で、夕日がとても綺麗でした。
ゆったりとした時間。
人の手で、丁寧に作られるもの。
それを、必要としてくれる誰かのもとへ届ける。
「こんな世界観を、ブランドとして形にしたい」
そう思い、
Bateau(ボート)と Montagne(山)
この景色を、そのままブランド名にしました。

これから、少しずつお話しします
このあと、
神戸の職人さんたちとのつながり、
お客様とのメッセージのやり取り、
そして、バッグや靴づくりへと広がっていく物語があります。
このブログでは、それらを少しずつお届けしていきます。
『日本の丁寧を、あなたへ』
その背景にある物語も、一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
次回も、どうぞお楽しみに。